オールオン4は体力のない高齢の方でも治療は受けられる?
総入れ歯になった人でも治療できる画期的な治療法と言われるオールオン4治療。自然歯を失った方の治療法の一つと言われています。高齢の方でもオールオン4治療を受けられるかなどをご紹介したいと思います。
オールオン4の特徴 従来のインプラントとの違いとは
まず、オールオン4治療とインプラントの違いについてご説明します。通常の歯科で行うインプラント治療の場合、1本の人工歯に対して1本のインプラントを埋め込むため、失った歯の数が多ければ多いほど、治療が長くなるという欠点がありました。一方で、オールオン4治療の場合は、4本の人工歯根であるインプラントをバランスよくあごの骨に埋め込み、歯を固定します。そのため、歯を失った数に限らず人工の歯を装着できるので、患者さんの体力面の負担も従来のインプラント治療に比べて少なくて済むというメリットがあります。
例えば、すべての歯を失ってしまった方の場合、従来のインプラントではすべての歯根を埋め込む治療になるため、10本以上の人工歯根と人工歯が必要になってしまいます。オールオン4治療の場合は、4本のインプラントで済んでしまうので、例えば総入れ歯の患者さんであっても、オールオン4の治療によって、人工歯を埋め込み、元通りの噛みごたえを取り戻す方もいらっしゃいます。
オールオン4治療を受けられる患者さんとは
オールオン4治療の場合、複数の歯を失った場合にも負担が少なく治療が行えるので、80歳を越えた高齢の方でも治療を行える場合があります。治療に伴う外科手術は1時間程度で済むため、その治療に耐えられる体力があれば問題ありません。また、通常のインプラントと違い、骨密度の高い部分を選びインプラントを埋め込むため、加齢による骨密度の低下があっても、治療を行える可能性はあります。インプラント治療をしようとしたところ、骨の強度が足りない、骨が薄いと言われてしまった方であっても、骨の移植手術などの大幅な外科手術も必要なく、元通りの歯を取り戻すことができる可能性がある治療法です。
逆に、オールオン4治療をすすめられない患者さんとは
自然歯が残っていない人に向いているオールオン4治療ですが、自然歯が多く残っている人にはすすめられない治療ともいえます。とはいえ、自然歯が残っていたとしても、歯の本数が少なかったり、歯がぐらぐらして抜けかけていたり、自然歯だけで十分な咀嚼ができないような場合は、抜歯をしてオールオン4治療を行うこともできるので、気になっている場合は、歯医者さんに相談してみましょう。
しかし、自然歯はできるだけ残しておいた方がよいので、あえて健康な歯を抜く必要はまったくありません。ご自身の歯はいつまでも使えるように、日ごろのお手入れは忘れずに行いましょう。